特集【ペットサプリ】 ペ ットフード業界が健食原料に熱視線

 (一社)ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によると、2024年新規飼育頭数は、犬44万4,000頭で前年比11%増となり、猫は35万9,000頭と前年比3 %減と微増となった。同調査の「ペット飼育のきっかけ」についての質問では、「生活に癒し・安らぎが欲しかった」との回答が4割を超えた。犬・猫飼育者の世帯年収層で最も多かったのが、2,000万円以上と、富裕層による飼育が顕著に見られる。㈱ハルメク・エイジマーケティングの「ペットに関する調査2025」では、犬猫に掛ける費用は、月平均1万7,985円。「お手入れや医療費・食」などに費用を掛けていると回答。犬猫をコンパニオンアニマルと呼び家族同然に扱い、費用を惜しまない飼い主も多い。

 

 ここ2〜3年、ペットサプリメント市場への新規参入が後を絶たない。大正製薬や再春館製薬などの大手からスタートアップまで、様々な業種による参入も話題となっている。今年6月に本紙が行った健食受託メーカーへのアンケート調査(有効回答125社)では、4割以上がペットサプリの受託製造実績を持ち、9.3%が新たに受託製造を検討中と回答。さらに、「ペットサプリの受注が増えている」と回答した企業は47.4%と、半数近くを占めた。人気アイテムは「関節ケア、口臭・体臭ケア、免疫サポート、腸内環境改善」など。人気の原料では、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、プラセンタなどが多く、昨年の乳酸菌やグルコサミンから人気成分が変わりつつある。NMN、アスコフィラン、納豆菌、LPSなどの新規成分も定番化され、より高価格帯の製品群が市場に出回るようになった。剤型は、『ちゅ〜る』のようなスティック入りのペーストタイプ、エサにかけるふりかけタイプが多く、新たに生産設備を増やすメーカーも。

 

 10月に開催された「食は、ペットサプリ向け原料を提案する企業が目立った。トレードピアは、会期中「いま注目のペット向け高機能素材3選」でセミナーを開催し、緑イ貝などの機能性を紹介。当日は立ち見が出るほど盛況だった。日本生物.科学研究所では、PB・OEMの相談が多かったという。シーアクトは、微細藻類抽出物を犬猫の腎機能サポートについて紹介し、メーカー開発者から、より具体的な商品化に向けた相談が複数あったという。これらの中には大手ペットフードメーカーなども少なくないという。原料サプライヤーによる市場参入も多く、大半はヒト向けと区別せず、ヒューマングレード品を供給している。

 

 受託メーカーのTK製薬では、中小企業の参入ニーズを捉え、犬猫向けサプリメント3種のOEMバルクが順調に推移している。最小ロット120個から開発期間短縮に加え、製造時の検査費用免除が好評で新規参入企業から引き合いが増えている。プロテインなどの受託製造を行うタクスは昨年、ペットフードの充填工場を竣工。新規問い合わせなども順調だという。その他受託メーカーによる今年の傾向としては、「リピートが増えた」「高価格帯の製品に切り替わっている」など、昨年とは一転した回答も聞かれた。適正価格で販売することで、継続的に販売できるメーカーが増えたと予想できる。富士経済によると2024年のペットサプリメントの市場規模は、前年比7.2%増の119,1億円となった。今後も、増加傾向が見込まれるという。つづく

 

 

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