連載㉑【薬局・薬店の新規事業】 ドラッグ&フード戦略で食品とヘルスケアのシナジーを推進

 ウエルシア薬局㈱(東京都千代田区)では8月、茨城県つくば市と稲敷市に食品強化型店舗を相次いでリニューアルオープンした。今年度には、追加で茨城2店、栃木1店、埼玉1店のほか、新潟3店の計9店舗の出店を予定している。ウエルシア薬局㈱は、主に調剤併設型ドラッグストアチェーン運営を中心に、「調剤併設」「カウンセリング営業」「深夜営業」「介護」の 4 つの柱をビジネスモデルとした店舗を、39都道府県に約2,200店舗展開している。ウエルシアグループでは、2030年に「地域 No.1 の健康ステーションの実現」を目指しており、地域社会の健康増進に役立てる取り組みを推進している。

 

 今年8 月より、地域ニーズに対応した“ドラッグ&フードモデル”店舗の展開をスタート。ヘルス&ビューティケア製品の面積を狭めず、食品売り場を充実させた食品強化型の店舗の設置は、顧客の購買頻度と利便性の向上に寄与する重要な施策として捉え、今後の成長を加速していくための“ドラッグ&フード戦略”として力を入れていく。具体的には、日配、精肉、青果、惣菜および冷凍食品など、顧客ニーズの高い商品を中心に陳列した売場構成で、内食の需要に対応。また、中食スタイル向けにも満足して貰えるよう、栄養バランスのとれた健康的な惣菜や弁当を取り揃え、幅広い層が日々の購買を完結できる店舗となるように取り組む。

 

 「つくば小茎店の場合、食品の割合は45%を占める。食品の売上が上がることで、ヘルス&ビューティケア製品の売上も伸びるというシナジー効果が期待できる」(新業態開発本部執行役員兼ドラッグ&フード戦略部長・島田諭氏)という。サプリメントや機能性表示食品の施策については、「“食べる健康”について、ドラッグストアらしく提案したい。機能性表示食品では、GABAを配合したポテトサラダや有機もやしなどを実験的に陳列しており、売れ行きは順調」と話す。つづく

 

 

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