NMNサプリ発祥国で利用再開、日本市場への影響は!?

 米国食品医薬品局(FDA)は9月29日、NMNをサプリメントとして合法であると発表した。2022年にFDAがNMNを医薬品にすることを検討して以来、米国では人気サプリだったNMNが市場から姿を消えた。その間、NPI(Natural Products Association)などの健康食品産業の団体や企業がこの規制に反発し、訴訟を起こしていた。NMNは2011年、米国ワシントン大学教授の今井眞一郎氏が、マウス実験によるⅡ型糖尿病の治療および、持久力向上を発表し米国から火が付き、日本へとブームが広がった。ハーバード大学医学部教授のデイビット‣A‣シンクレア氏は、NMNサプリの臨床試験を行い彼らのエビデンスが様々な方面で広がったこともブームの要因だ。デイビット・シンクレア著[ 『LIFE SPAN 老いなき世界』は米国のみならず、日本でもベストセラーになっており、本書では自身でもNMNサプリメントの効果について伝えている。

 

 今回のFDAの決定に、日本市場にはどのような影響があるのか。NMN原料サプライヤー約10社に聞いたところ、全社とも「今のところ影響がない」と回答。一方、「今後値段が上がる可能性は否定できない」とも話す。仕入れ先からのアナウンスもなく、米国での需要が高まったからと言ってすぐに価格が上がるわけでないという。むしろ、過度な原料価格の値下がりがなくなることを歓迎する声も聞かれた。ある原料メーカーには米国向けに日本製のNMNサプリメントを販売したいというOEMの企画が持ち込まれたという声も。中国サプライヤーにも今後の米国市場について聞いたところ、今年は米国へ再び売り込めるチャンスだという回答も返ってきた。つづく

 

 

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