特集【四国企業ガイド】 独自の健食制度「ヘルシー・フォー」で全国へ

 太平洋と瀬戸内海に囲まれ、中央部を石鎚山脈が貫く四国地方は、オリーブ、ミカン、ショウガ、ナス等の農産物、カツオ、カキ、イワシ、海洋深層水などの水産資源が豊富だ。また、大王製紙をはじめ、製紙メーカーが多く、紙加工技術を活用したフェイスマスクなどの化粧品受託メーカーも点在している。日本の総面積の5%にも満たない国土にもかかわらず、柑橘類やオリーブ、ナス、ショウガ、洋ラン、カツオなど全国1位の生産量を誇る農海産物も少なくない。健食・化粧品分野では、これら地域資源を独自技術により機能性原料として開発する企業も増えている。四国4県での機能性表示食品の受理数は、10月7日現在で119品。

 

 四国の特産品・機能性原料を全国へ発信していこうと、四国健康支援食品評価会議は、2017年に四国健康支援食品制度(通称:ヘルシー・フォー)を創設。四国独自の機能性食品原料を配合することで、食品の付加価値を高め、科学的根拠が明確でない食品との差別化ができるメリットを持つ。科学的根拠を有する機能性素材を一定量配合し、書類手続きによる審査に合格すれば、「ヘルシー・フォー」マークが付与される。認証素材は、現在、8社・8製品。最終製品は、昨年より1製品増え15製品となり、全国で流通する認証製品も出てきている。

 

 ヘルシー・フォーの創設者の1人で同委員長である杣源一郎氏(自然免疫制御技術研究組合 代表理事)は、「四国は温暖な気候を生かして生産された美味しく、機能的な食材が豊富で、特に発酵食品が他の地域と比べて多いのも特徴。ヘルシー・フォーは、機能性表示食品等と比べてその時の情勢に柔軟に対応する制度設計が可能だ。一方、科学的根拠を持つエビデンスも必要で、食品メーカーにとって全国へ販売する良い機会を与えることができる」と話す。さらに、四国産業・技術振興センターでは、2021年よりマッチングサイト「ヘルシー四国」を開始。四国の食品や素材・技術などを全国の食品関連企業に紹介するBtoB専用サイト。登録側・閲覧企業側共に無料で登録ができる。つづく

 

 

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