タイで「Fi」「Vitafoods」過去最大規模に
食品原料や機能性素材、最終製品を扱う東南アジア最大のBtoB展示会「Fi Asia」「Vitafoods Asia」(インフォーマグループ主催)が9月17日~19日、タイ・バンコクのクイーンシリキットナショナルコンベンションセンター(QSNCC)で開催され、両展示会合わせて70の国と地域から1,400以上の出展社が一堂に会した。昨年に引き続き過去最多出展数を更新。東南アジア市場の関心の高さが窺えた。日本からも過去最多となる約50社が出展、メイドインジャパンをアピールした。「Fi Asia Thailand」には70以上の国と地域から750社が出展。「Vitafoods Asia」には650社が出展した。昨年を上回る多くの関係者が来場した。
会場では、ここ数年世界的に人気のあるコラーゲンが引き続き存在感を示した。コラーゲンペプチドメーカー大手のフランスのRousselotやドイツのGELLITA社が出展。日本からも新田ゼラチンやゼライスがブースを構え、原料をアピールした。近年注目を集める植物性コラーゲンを出品する企業も。インドのKrishna Enzytech/Collagen Lifesciencesは、ブロッコリーやニンジンから抽出したコラーゲンペプチド「VEGCOL」を出品。Ⅰ型、Ⅲ型コラーゲン構造と同様の分子構造となっているといい、動物由来原料と比べ消化吸収が良く、無味・無色・無臭で、環境配慮や持続性での利点で差別化を図った。
リポソームの提案も積極的に行われた。インドbotanichealthcareは、「LipsoBio®」シリーズとして、リポソーム化したVCやVD、VEに加え、リポソームモリンガを紹介した。ポーランドのBartは、プレミアムリポソーム素材「Liposovit®」シリーズを展示した。「Liposovit®-コラーゲン」に加え、VC、D3、B6、鉄、亜鉛、マグネシウムなどをアピールした。フランスのリン脂質メーカーNovastellもリポソーム製剤のホスファチジルコリン「Cholinactive」を肝臓ケアに有効な素材として紹介した。
ここ数年勢いのある韓国メーカーの出展も目立った。韓国パビリオンでは、プロバイオティクスやポストバイオティクスを掲げる企業が多かった。キムチを由来とした乳酸菌(Lactobacillus sakei)原料や、製品をアピール。腸内環境改善、免疫賦活やコレステロール低下などの機能を説明した。韓国パビリオンではOEM・ODMメーカーも数多く出展。日本でも話題となっている錠剤と液剤を一体化させた容器「All-in-one Cap」を手掛けるナチュラルウェイも出展した。同社OEMセールスのChanghee Kim氏は、「現在、同様の容器は各社が製造しているが、当社がリーディングカンパニー。韓国ではすでに主要剤型として定着しており、今後は日本や他の国への供給にも力を入れていきたい」と意気込んだ。つづく
なお、来年は「Fi Asia」はインドネシアのジャカルタで開催。「Vitafoods Asia」はタイ・バンコクで開催する。日本窓口はインフォーマ マーケッツ ジャパン㈱(☎03-5296-1017)まで。
詳しくは健康産業新聞1821号(2025.10.1)で
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