【話題追跡】 プロテインのペットボトル化は広がるか

 プロテイン市場に新たな選択肢が生まれた。今夏発売となったペットボトルタイプの『たんぱく質がとれる水』(㈱ドットミー)は、水分補給と栄養摂取の両立をコンセプトに開発され、セブンイレブンなどで販売が始まった。売れ行きについて、「当初予定していた販売数量を早々に超過するほどの売れ行き。急遽在庫の追加手配を行った」という。購入層は主に20代から40代の忙しく働く女性。「特に30代・40代は美容と健康のどちらも気になり始める時期であるものの、忙しい中で“これ以上、健康のために新しく何か始めるのは大変”と感じる人も少なくない。普段の生活に無理なく取り入れることができ、自然と健康に繋がれば」という。日常生活で身近な“水”がこうした潜在需要を取り込んだ一例といえる。

 

 プロテインのペットボトル化は今年6月、コンビニ大手のファミリーマートからも。プロテイン飲料『タンパクチャージ』は、体内への吸収速度が速い高純度の“ホエイプロテインアイソレート(WPI)”を使用、1本当たり15gのタンパク質を配合した。「健康志向の高まりに伴い発売当初から注目され、主に30〜50代男性を中心に好評」という。プロテイン市場は「手軽なバータイプ」「補助成分配合」「プラントベース」など、成分+αの要素も需要を後押し。2024年は2,687億円(富士経済調べ)の市場規模で、10年前の4倍以上に拡大した。

 

 コロナ禍では、自宅でYouTubeを見ながらトレーニングするスタイルが浸透、従来の筋肉増量に加え、健康や美容のために利用するライトユーザーが市場拡大に拍車を掛けた。海外市場では、プロテインとプロバイオティクスの組み合わせによる付加価値訴求も進んでいる。プロテインの某原料サプライヤーは今秋、水溶性の需要が高まっていることに着目し、新素材“溶ける米由来タンパク”をまもなく上市する。複数のクライアントから“水に溶ければ検討したい”との声を受け開発、サンプルワークも開始するという。つづく

 

 

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