夏季別冊号【健康機器・化粧品】 2025年上半期総括/下半期展望
【健康機器】 新設医療機器のリカバリーウェア届出伸長
2022年10月に42年ぶりに新設された一般医療機器「家庭用遠赤外線血行促進用衣」は、届出が急伸しており、7月3日時点で、製造販売業者は昨年同時期より3社増の8社、販売メーカーは同13社増の29社となっている。既にテレビCM等を積極展開するりらいぶやTENTIALに加え、山本化学工業、ベネクス、MTG、ロゴスコーポレーション、AOKI、ワークマン、メガスポーツ、ファンケルなどの有名企業も名を連ねている。リカバリーやコンディショニングに関心が高まる中、同分野は今後も成長が期待される。
(一社)日本ホームヘルス機器協会が2018年10月から開始した健康増進機器認定制度では、今年6月末時点で29社・115製品(認定数46製品、モデル追加65製品)が認定されている。昨年同時期からは、2社・8製品(認定数4製品、モデル追加4製品)が増加した。新規参入はメディカサト(Flexor-System®シリーズソックス)、ジェクス(CHUCHUデンティスター)の2社・2製品となっている。認定取得企業には有名企業も増えているが、同制度の業界内での認知度が、依然として低い点が課題となる。
2024年通期(1〜12月)の水素商材市場(メーカー出荷金額ベース)は、前年比12.4%増の約265億円。今年上期の経営状況が「良かった」と回答した企業は、昨年調査より0.6ポイント増の54.3%。今年上期の増収企業も6割と、昨年来の好調を維持していることがわかった。昨年3月に水素分子が機能性表示食品に受理されたことなどを受け、大手・有名企業が水素に関心を持ち始めた点が大きい。今年通期の経営見通しについても「良くなる」と回答した企業は、昨年調査より10.7ポイント増の71.7%。今年通期で3年連続2ケタ成長となれば、2016年以来の300億円市場に到達するだけに、下期の市場動向に注目される。
【化粧品】 今年上半期、受託企業の6割が増収
経済産業省の生産動態統計によると、2024年(1〜12月)の化粧品の国内出荷金額は、前年比6.4%増の1兆3,859億2,799万円となり、2年連続で市場は回復した。本紙編集部が今年5〜6月に掛けて化粧品受託製造企業200社(有効回答119社)を対象に実施した調査でも今年上期の経営状況が「良かった」と回答した企業は、昨年調査より13.2ポイント増の43.2%。「悪かった」は同2.9ポイント減の9.3%だった。今年上期の増収企業も昨年調査より6.7ポイント増の58.1%となった。
今年上期の人気受注アイテムは、ヘアケア(イン・アウトバス含む)が、昨年調査同様引き続きトップを維持。シャンプーバー、カラーシャンプー、ドライシャンプー、全身シャンプーなど、シャンプーの中でも、多岐に亘る回答が見られた。またヘアミストやヘアオイル、ヘアクリーム、頭皮用美容液、アホ毛ケア製品など、ヘアケア製品・カテゴリーの細分化が、昨年調査以上に進んでいることがうかがえた。今年上期の人気受注素材では、5年連続でナイアシンアミドと幹細胞・エクソソーム(ヒト・植物含む)がトップ2だった。新顔では、酵母発酵エキスなど発酵系成分、グルタチオンなどがランクインした。
つづく
詳しくは健康産業新聞1816B号「夏季別冊号」(2025.7.16)で
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