【話題追跡】 量販店が養殖、「機能性真鯛」がロングセラーに成長

 100万尾の売上を誇る機能性真鯛がある。スーパーマーケットチェーン「ライフ」を展開する㈱ライフコーポレーションが養殖する機能性表示食品『伊勢黒潮まだい』だ。中性脂肪をテーマとする生魚では珍しい機能性表示食品として、7年以上のロングセールスを記録している。魚油はプラスしない ――。㈱ライフ・広報によると、「エサになたねオイルなどを配合したことで、一般的な養殖の真鯛と比べて脂分が23%上昇。中性脂肪を抑える効果が期待できるDHA・EPAの数値も上昇した。機能性表示食品として届出したところ、生魚として国内初の受理となった」という。売れ行きは100万尾以上のセールスを記録。特にお刺身が人気という。鮮魚の消費が数十年減少傾向を辿る中、DHA・EPA成分の付加価値を打ち出したアプローチでロングセラーに育てた。

 

 健康を際立たせたPB開発に力を入れるスーパーも。埼玉県地盤のヤオコーは、プライベートブランド「Yes! YAOKO」から健康ライン「Happined(ハピネス)」をラインアップする。皮むき胡麻使用の食べるセサミン、黒酢タレで仕上げたモズク、シールド乳酸菌100億個配合のスパークリングなど、栄養バランスにこだわった一般加工食品を23年11月から展開している。消費者は一般食品に近い形状で健康食品を摂取したいとのデータも。市場調査データ「健康食品を選ぶ際に重視するポイントに関する調査」(㈱NEXERと㈱ORTICによる調査)では、納豆や豆腐などの“食品に含まれる形”が、ドリンクタイプや粉末、ゼリー、グミ・キャンディを抑えて第2位に(第1位は錠剤・カプセル)。「普段食べている食事から自然に摂れることが重要」「おいしく続けられる」「毎日食べる食事の中で摂取することが手軽にできる」などの声が。サプリノンユーザー獲得の可能性を示す。つづく

 

 

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