特集【25年上期総括・健康食品受託加工/製造】 上期の人気受注素材、「乳酸菌」が1位

 本紙編集部では、健康食品受託加工・製造企業を対象に、「今年上期(1〜6月)の人気受注素材」と「今年下期(7〜12月)の人気受注素材予想」について調査し、89社から回答を得た(複数回答)。今年上期の人気受注素材トップは「乳酸菌」(29票)。腸内細菌への関心は高く、“腸活”といったフレーズは、日常生活の中で浸透している。機能性表示食品の開発も活発で、「腸内環境改善」「便通改善」などの整腸作用領域を筆頭に、「免疫機能の維持」「体脂肪低減」「内臓脂肪低減」「歩行機能の向上」「肌の潤い維持」「紫外線刺激から肌を保護する」「ストレスの軽減」「目・鼻の不快感を緩和」「食後の胃の負担を和らげる」「睡眠の質向上」「記憶力の維持」――など、様々なヘルスクレームの機能性表示食品が流通する。

 

 2位の「NMN」(27票)は、2020年にエイジングケアのニューフェイスとして初登場以来、人気素材へと躍進。登場初期に比べ原料価格が下がり、商品開発に拍車が掛かった。エビデンスデータの蓄積も進み、「肌の潤いおよび肌弾力を維持する」「高齢者の歩く力や握る力を維持する」に加え、「中高年の睡眠の質を高める」「歩く速さを助ける」を謳える機能性表示食品も登場。新たな市場開拓が見込まれる。3位の「プロテイン」(22票)は、アスリートのみならず、スポーツ愛好家、健康美を望む女性、アクティブシニア層など、ユーザーの裾野が拡大している。“身体に必要な栄養素”として幅広い層に浸透。各社より、製品ラッシュが続き、粉末品市場は800億円に到達したと推測される。プロテイン人気に伴い、「アミノ酸」(11票)も6位にランクインした。

 

 今年下期の人気受注素材予想では、トップ3の「乳酸菌」「NMN」「プロテイン」をはじめ、上位の顔ぶれに大きな変化はない。10位にエネルギー代謝に関わる「5-ALA」が入ったほか、圏外では、国産原料や、米国でファンクショナルキノコが人気を呼ぶ中、キノコ原料との回答が複数見られた。つづく

 

 

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