特集【受託試験/機能性表示支援】 試験依頼活発、「フェムケア」「腸」など増加

 食品CROは、高度な知識やノウハウ、専門施設・検査機器などを駆使し、各種の臨床試験に対応。特定保健用食品や機能性表示食品にとどまらず、健康食品のバックデータを取るため、食品CROに依頼するケースも多い。主な食品CROは、アイメックRD、EPメディエイト、協和トライアル、クリニカル・サポート・コーポレーション、ケイ・エス・オー、CPCC、総合医科学研究所、TESホールディングス、トランスジェニック、レバレッジブレーン、ワンネスサポートなど。各社、それぞれの特長を生かした試験依頼に応じている。 

 

 特保創成期の老舗企業から、機能性表示食品制度の創設とともに参入した企業などのほか、近年、新たに参入する企業もある。マーケティング支援を行うマクロミルは、21年にCRO事業に参入。受託実績は早くも200件を超えた。健康食品の原料供給ならびにOEM受託製造を展開するビーエイチエヌは、22年から、機能性食品開発を支援する「EBF事業」を開始。臨床試験だけでなく、原料・素材の研究から伴走支援するサービスをポイントとしている。腸内フローラ検査サービスなどを展開するサイキンソーでは、24年から臨床試験サポートサービスを開始した。17万人超の細菌叢データを活用できる点を強みに、新たなサービスに乗り出した。機能性表示支援では、薬事法マーケティング事務所が豊富な実績を誇る。「PRISMA声明2020」準拠のサポートも行っており、すでに受理実績を有する。

 

 食品CRO各社に最近の試験依頼の傾向を聞いたところ、最も多く挙がったのが「フェムケア」。不定愁訴、PMS、更年期障害などの試験が増加しているとの声が目立った。海外でも注目度が上昇する「腸」関連もニーズが増加。「腸内細菌」「腸相関」「腸管バリア機能」などに関する試験依頼が寄せられている。このほか増加している試験は、血糖値、認知機能、フレイル、睡眠、代謝、ストレスなど。試験依頼は広範なニーズがあることが浮き彫りになっている。「免疫」を挙げる企業も複数あった。つづく

 

 

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