【インタビュー】 研究会を通じてCoQ10の魅力を発信
日本コエンザイムQ協会 山本順寛 理事長
日本コエンザイムQ協会(東京都港区)は、CoQ10に関する正しい知識の普及と科学的研究を奨励するための活動を20年以上に渡り行っている。同協会理事長の山本順寛氏に協会活動や、CoQ10の魅力などについて話を聞いた。
──CoQ10の魅力は
山本氏 CoQ10は、生命活動に欠かせない重要物質。私達の細胞がエネルギーを生み出す上でなくてはならないものです。エネルギー工場であるミトコンドリアに限らず、身体のあらゆる場所に存在しますが、加齢と共に減少するので、補うことで老化によって出現する様々な症状に対処できる可能性があります。CoQ10が20年以上に亘り、健康食品業界で利用されているのは、CoQ10の良さを感じている人達が一定数いるからです。何らかの体感があるからです。これがCoQ10の凄さであり、魅力だと言えます。また、補っても、もともと身体の中に存在するものですから大きな弊害はなく、CoQ10は、安心・安全です。2001年の食薬区分の改正以降、健康被害などなく、ネガティブな研究報告もほとんどありません。1日摂取目安量は、CoQ10の体内吸収率に最大6倍もの個人差があるという研究報告もあり、一概に言えませんが、100〜300mgが一般的と考えます。
──今後の機能性研究に期待する点は
山本氏 過去の研究会で発表された臨床試験からCoQ10の口腔機能の維持やオーラルフレイルの予防が期待されます。また、東京大学名誉教授の辻省次氏らグループが多系統萎縮症患者を対象に実施した臨床試験では、CoQ10が多系統萎縮症の運動症状の進行抑制を支持する結果が見出されています。根本的な治療法が確立されていない多系統委縮症など、神経変性疾患の予防にも期待できることから、今後の研究進展に注目したいです。このほか、CoQ10を細胞から細胞へ運搬するためには、結合タンパク質が必要になるので、結合タンパク質がどんな役割を果たし、CoQ10との関わりについて明らかになって欲しいです。つづく
詳しくは健康産業新聞1810号(2025.4.16)で
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