連載⑮【薬局・薬店の新規事業】 移動販売車「うえたん号」で、地域コミュニティ構築を支援
ウエルシア薬局㈱(東京都千代田区)は4月、埼玉県と長野県で移動販売車「うえたん号」を始動した。健食や化粧品などの食品・生活日用品やOTCなどの物販に加え、車両搭載モニターでの店舗薬剤師や管理栄養士によるオンライン健康相談などにも対応。地域コミュニティの構築に寄与する事業として拡大を続けている。
ウエルシア薬局は、「調剤併設」「カウンセリング営業」「深夜営業」「介護」の4事業をビジネスモデルとしたドラッグストアを39都道府県に約2,200店舗展開。移動販売車「うえたん号」は、同社グループが2021年に策定した「サステナビリティ基本方針」に掲げる「だれひとり取り残さないまち」の実現を目指す取り組みのひとつ。店舗のない遠隔地を含む地域社会へ安心・安全を提供するインフラ機能を担う事業として、2022年5月に静岡県島田市で運用を開始。今回の埼玉県2ヵ所および長野県での始動で、全国33自治体で36台が稼働している。各自治体とは、高齢者を支える地域の支え合いの体制づくりに向けて、ウエルシア薬局内で運営する地域協働コミュニティスペース「ウエルカフェ」の利用や、移動販売車両の巡回を通じた「地域共生型」の連携を目指すために協力しており、事業が拡大している。
移動販売車「うえたん号」では、健康食品や化粧品を含む食品や生活日用品のほか、事前注文を前提に第一類医薬品を含む一般用医薬品を販売。物販だけでなく、車両に搭載した大型モニターを活用し、店舗の薬剤師や管理栄養士などとのオンライン健康相談にも応じている。支払いも、現金以外のクレジット・キャッシュレス決済ほか、WAON POINTやVポイント付与、公共料金等の収納代行サービスにも対応する。今後、高齢者等の買物支援および世代を超えた交流、健康増進の機会創出など地域福祉の推進事業として取り組みを強化していく。つづく
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