ZOOM UP【ブルーベリー(ビルベリー)】 スマホ、ポータブルゲーム対応で若年層開拓も
ブルーベリーは1990年代後半から市場形成が急ピッチで進んだ。その後、加齢による眼の悩みに加えて、スマホやポータブルゲーム、パソコンの普及を背景に、マーケットサイズがさらに拡大。若年層のスマホ老眼や、働く世代のVDT症候群(IT眼症)など、老若男女を問わず、全ての世代がターゲットになっている。とりわけ、スマホが身体に及ぼす悪影響は深刻化しており、慢性的な肩こりやストレートネック(首の頸椎の湾曲がなくなる)が問題視されている。ブルーライトによる眼の酷使は、眼精疲労を引き起こし、首・肩に負担を与え、睡眠にも影響を及ぼす。睡眠に及ぼす影響としては、「ブルーライトを見続けると、眼精疲労に加えて、昼夜の区別がなくなる」という研究データがある。アイケア(ピント調節サポート、ドライアイ対策、疲労軽減)による(首・肩への負担、睡眠障害などの)合併症状の緩和・改善 ―― ブルーベリーサプリメントのビジネスチャンスがここにある。
ビルベリー由来アントシアニンを関与成分とする機能性表示食品は126品 に(3月24日現在)。ヘルスクレームは、「ピント調節のサポート」「一時的な首・肩の負担軽減」「目の潤いサポート「目の疲労感軽減」など。わかさ生活、アサヒグループ食品、メニコン、ファンケル、ディーエイチシー、大正製薬など、大手各社が定番商品として製品化している。販売チャネルは、通販、薬系がメイン。眼科医と共同開発したドクターズサプリや、眼鏡メーカーが開発したサプリメントも複数流通している。
ブルーベリーサプリメントに主に利用されている「北欧産ビルベリー」の主要サプライヤーは、常磐植物化学研究所、オムニカ、タマ生化学など。各社では、アイケアを中心に、抗酸化活性、腎臓保護作用、むくみ改善、肝臓保護作用、血管拡張作用、抗糖尿病作用、乳酸菌との相乗効果研究など、独自のエビデンス構築を進めている。「アイケア以外での新規ヘルスクレームでの届出を行った」との情報も。今後も、新たな機能性表示への対応はもとより、新規成分の探索、新素材開発が進みそうだ。ビルベリー由来アントシアニンを関与成分とする機能性表示食品の受理品目の内、77品に採用されているのは常磐植物化学研究所の『BILBERON®』。「独自のヘルスクレーム(目の使用による一時的な首・肩の負担軽減)をはじめ、アイケア領域の4表示が可能な点が評価されている」という。「目の疲労感の改善」「ピント調節」「目のうるおい」で機能性表示に対応する『ミルトアルゴス』を提案するのは㈱オムニカ。同社では、国内において独自の臨床試験データを多数積み上げ、「動体視力」「深視力」「夜間視力」に関する新知見をパブリッシュ済。機能性表示食品としての届出を進めていく。つづく
詳しくは健康産業新聞1809号(2025.4.2)で
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