自然免疫シンポジウムに100人、LPSの認知機能向上など発表

 第13回自然免疫シンポジウムが 3月7日、「認知機能と自然免疫」をテーマに都内で開催され、約100人が参加した。自然免疫制御技術研究組合理事の河内千恵氏は、「認知症予防改善におけるLPSの可能性」について講演。老化促進モデルマウスを用いたアルツハイマー病予防に関する研究で、低脂肪食、高脂肪食、高脂肪食+LPSを経口投与した結果、不溶性アミロイドβ1-40、1-42の蓄積量が高脂肪食+LPS投与によって抑制されたことが分かったと説明した。また、ストレプトゾトシン(STZ)誘導糖尿病性認知症モデルマウスを用いた研究で、生理食塩水、STZを経口投与した場合とSTZ+LPSを投与した場合を比較して、認知症発生後にLPSを投与した群では学習能力、記憶力の向上がみられたと話した。

 

 同志社大学生命医科学部教授の米井嘉一氏は、「認知機能への影響因子:腸内細菌叢、睡眠、食育」について講演。認知症予防には酸化ストレスケア、睡眠、腸内細菌叢を整えることが重要であることが、研究で明らかになったと説明した。また、近年ローズマリー抽出物がアルツハイマー病に有効であることや玄米が酪酸・酢酸の産生菌を増やし腸内細菌叢を改善することが分かっており、食の重要性についても紹介した。つづく

 

 

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