運動療法+栄養指導+水素ガス吸入療法の併用で、サルコペニア予防に効果
法政大学大学院の原田裕輔氏(千葉大学大学院医学研究科)、宮川路子氏らの研究グループはこのほど、運動療法、栄養指導および水素ガス吸入療法を組み合わせた多面的介入が、サルコペニアが疑われる高齢女性患者の身体機能および介護者負担に与える影響を検討した研究成果が、医科学分野の国際学術雑誌『Cureus』に論文掲載された。試験内容は、サルコペニアが疑われる80代前半の女性を被験者とし、通所リハビリテーションで実施。週3回のグループ運動と個別プログラムを含む3ヵ月のプログラムに、栄養指導および水素ガス吸入療法を併用する多面的アプローチを採用した。
個別プログラム前に水素ガス3〜4%濃度を約60分間吸入させた。栄養指導は高タンパク質食の推奨、ビタミンDやロイシンを含む必須アミノ酸を提供した。主要評価項目として握力、歩行速度、炎症・酸化ストレスマーカー(C反応性タンパク質(CRP)、IL-6、8-OHdG)および、家族介護者負担尺度(FCS)による介護者負担を設定した。その結果、3ヵ月の介入後に握力および歩行速度の改善が認められ、CRP、IL-6、8-OHdGの各レベルが低下した。さらにFCSスコアは重度の範囲から正常範囲へと改善し、介護者負担の軽減が示唆された。つづく
詳しくは健康産業新聞1808号(2025.3.19)で
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