ZOOM UP【アレルギー対応素材】 関連の機能性表示食品、昨年比で4割増
アレルギー疾患が増加している。「アレルギー疾患対策基本法」第二条によると、主要なアレルギー疾患は、「気管支ぜん息」「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性鼻炎」「アレルギー性結膜炎」「花粉症」「食物アレルギー」とされる。なかでも花粉症を含むアレルギー性鼻炎は、季節性と通年性を含め、国内で2人に1人が悩まされている“国民病”であり、年々増加傾向に。疾患増加の背景には、生活環境の変化や、疾病構造の変化などが指摘されている。社会問題化する花粉症に対し、内閣府では昨年5月、「花粉症に関する関係閣僚会議」を初開催。花粉症の全体像として、「花粉症を含むアレルギー性鼻炎の有病率は約10年ごとに10ポイント程度ずつ増加」「保険診療の医療費は約3,600億円、市販薬約400億円」と実態を報告した。昨年10月には、飛散シーズンを前に、花粉症対策三本柱として、「発症・暴露対策」と共に、「発生源対策」「飛散対策」にも取り組むとしている。
アレルギー反応を抑える作用が期待できる栄養素には、ビタミン、カテキン、乳酸菌、EPA、食物繊維などが認知される。素材としては、シソやグァバ、ワサビ、オリゴ糖などのほか、青蜜柑、ジャバラ等の柑橘類、ベニフウキ、ルイボス等の茶類、乳酸菌、酢酸菌、ビフィズス菌といった菌類など様々な原料が流通している。 機能性表示食品では、通年性アレルギー鼻炎の要因となるハウスダストやほこりなどによる「目や鼻の不快感軽減」を訴求した関連商品を中心に110品以上が受理されており、前年比43%増と急増している。エビデンス指標の一つとして、JRQLQ調査(日本アレルギー性鼻炎標準QOL調査)、鼻炎症状の重症度検査、VAS評価などのヒト試験で、目や鼻の不快感軽減だけでなく、QOL全般や睡眠、疲労、野外活動など広範囲にわたる改善作用を確認する動きもみられる。つづく
詳しくは健康産業新聞1795号 (2024.9.4)で
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