特集【スーパーフルーツ】 エビデンス・認知・呈味性を兼ね備えたスーパーマテリアル
スーパーフルーツは、ポリフェノールなどの抗酸化成分や、天然のビタミン・ミネラルや食物繊維を含む素材として、栄養補給や美容素材として市場を形成してきた。一方で、原料サプライヤー各社では、インドのアムラ、南米のアセロラ、カムカム、沖縄のシークヮーサーなど、産地の伝承的なストーリー性の訴求と並行して、高血圧予防、体脂肪減少、アイケア、血流改善、冷え対策、糖質対策などバックデータの充実化を図ってきた。フルーツの“ヘルシーイメージ”に依存することなく、機能性研究を進めたことが奏功し、「エビデンスベースのスーパーフルーツ」として新たな市場開拓が進んだ。
エビデンス構築の成果として、スーパーフルーツを由来とする機能性表示食品も数多く登場している。エラグ酸を関与成分としたアムラの冷え対策、マキベリーのアイケア、クランベリーの排尿対策、ライチの疲労感軽減、ローズヒップの体脂肪対応、パッションフルーツの美肌、ビルベリーのアイケアなど。レモン、バナナ、メロン、リンゴ、柿、パイナップル、ミカン、ビルベリーなど、生鮮食品分野においても受理数を積み上げており、スーパーフルーツの多彩な機能性を裏付けている。
サプライヤー各社への取材から、フェムテック・ケア分野でスーパーフルーツに期待する声が多く、PMS・更年期対策、美容、バストアップ、膣内環境の改善などをテーマに、さらなるエビデンスの蓄積を加速している。「栄養価が評価され、学校給食での採用検討が進んでいる」「農家と連携し、話題の成分(例えばNMNなど)の含有量を高めた栽培法を模索している」などのコメントもあった。また、SDGsの観点から、果実の皮や茎、葉など、未利用部分の有効活用を念頭にした機能性素材開発や、地場の果実を活用した地域振興を目指す自治体の動きもある。つづく
詳しくは健康産業新聞1793号(2024.8.07)で
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