別冊【沖縄県】 琉球もろみ酢、天然発酵飲料の魅力を県内外へ再発信へ

 クエン酸、アミノ酸を高含有する天然発酵飲料の琉球もろみ酢。その体感の高さから中高年を中心としたリピーター層に支持され、安定市場を形成する。大手通販では、20年近く売上1位を誇るロングセラー商品も。近年は、伝承的薬効にエビデンスが加わり、「疲労」「筋肉」「睡眠」分野における機能性表示食品の開発も期待される。また、業界団体では、安心・安全で高品質な琉球もろみ酢の生産体制を確立。新たなユーザー獲得に向け、琉球もろみ酢の魅力を県内外で再発信していく。

 

 琉球もろみ酢は、単式蒸留焼酎泡盛の蒸留粕を圧搾・ろ過したもの。米焼酎、麦焼酎の蒸留粕などからも作られるが、泡盛のもろみから作られるものを「琉球もろみ酢」と定めている。クエン酸、アミノ酸を豊富に含み、沖縄を代表する特産品として知られ、クエン酸の語呂に合わせ、9月3日を「琉球もろみ酢」としてしている。業界団体の琉球もろみ酢事業協同組合では、「琉球もろみ酢ブランド強化構想」を推進。もろみ酢原液を75%以上含むなど、多項目にわたり厳格な審査に適合した製品に与えられるもろみ酢「公正マーク」に加え、風土や伝統が育んだ特色ある地域産品を保護する「GIマーク」の認知・普及活動に取り組んでいる。

 

 琉球もろみ酢事業組合の松田亮理事長は、「ブームで一時的に売れたとしても、消費者によく理解されていない商品はブーム終焉と共に市場からなくなる。琉球もろみ酢も過去に大ブームを経験し、その反動は大きかったが、今もユーザーのリピート率は高い」と強調する。同氏は、「琉球もろみ酢は、安心・安全で高品質な製品、そして安定供給できる体制が整っている。飲んで頂ければその良さが分かって貰えるので、その魅力を伝える活動を強化していきたい」と話す。また、「“清涼飲料水”から“もろみ酢飲料”への表示変更を今年度内に行っていく」としている。つづく

 

 

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