国立がん研究センター 野菜と果物の摂取、認知症リスク低下
国立がん研究センターは6 月11日、多目的コホート研究の結果、野菜・果物の摂取が認知症のリスクを低下させることが示されたと発表した。研究は野菜・果物の摂取量およびα-カロテン、β-カロテン、ビタミンCの摂取量と、その後の認知症のリスクとの関連を明らかにすることを目的に行われた。研究では1995年、1998年に秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、茨城県水戸、高知県中央東の5 保健所管内に在住だった人の内、調査開始から10年後にアンケートに回答した50~79歳の約4万3,000人の男女を2016年まで追跡調査した。対象者の野菜、果物、α-カロテン、β-カロテン、ビタミンCの1日当たりの摂取量を計算し、人数が均等になるよう4つのグループに分け、認知症のリスクを調べた。
調査の結果、全野菜・果物摂取量が最も少ないグループと比較して、最も多いグループの認知症の発症リスクは男性で13%、女性で15%低かった。野菜・果物の種類別でみると、男性では全野菜、アブラナ科野菜の摂取量が最も多いグループは少ないグループと比較して、それぞれ12%、16%の認知症のリスクの低下がみられた。女性では、全野菜、全果物、ネギ類野菜摂取量が少ないグループと比較して、最も多いグループではいずれも10%弱の認知症リスクの低下が明らかになった。なかでも、緑色野菜では21%と大きなリスク低下が見られた。つづく
詳しくは健康産業新聞1790号(2024.6.19)で
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