特集【アクティブシニアサポート~骨・筋肉~】 機能性表示食品、受理数増加

 国立長寿医療研究センターの荒井秀典理事長は、サルコペニアや骨粗鬆症対策について「食事と運動(一部薬も含む)が大事で、栄養面では、カルシウム、ビタミンDを食事から積極的に摂取し、日光浴を心掛けること。補えない場合は、サプリメントでの摂取も可能である」と提案している。バランスの取れた食事から栄養素を摂ることが理想としながらも、専門家らは、食欲低下や嚥下の問題からプロテインやサプリメントなどを推奨する動きも出てきている。

 

 こうした中、「骨・筋肉サポート」を訴求する機能性表示食品の届出が伸長している。「骨・筋肉」関連の機能性表示食品の届出は、5月10日時点で298品。昨年同時期の218品と比較して36%増となった(関節を除く骨173件、筋肉125件)。「筋肉・筋力サポート」関連では、HMB、乳酸菌、クレアチン、ブラックジンジャー、GABAなどが機能性関与成分としてサプリメントやドリンクに利用されている。「骨サポート」関連では、コラーゲンや大豆イソフラボン、パプリカ由来カロテノイド、β-クリプトキサンチンなどの機能性関与成分が利用されている。

 

 近年は、高齢者向けのプロテインの上市も活発化している。市場では、ロイシン、バリンなどのアミノ酸各種、クレアチン、HMB、カルシウム、ビタミンD・K、コラーゲンなどを配合した製品が流通。ロンザでは、非変性Ⅱ型コラーゲン『UC-Ⅱ®』の拡販に注力するほか、L-カルニチン『カルニピュア®』もエビデンスデータをもとに、アクティブシニア向けに提案を進める。三菱ガス化学では、スペルミジンを含む乾燥清酒酵母原料『エリオン® SP』の供給が順調に推移しているという。三和酒類は、機能性表示対応素材『大麦乳酸発酵液ギャバ』で「筋肉量の維持」のヘルスクレームが使用できるようになった。森川健康堂と秋田屋本舗は、ローヤルゼリーが膝の関節を健康に保ち、ロコモを防ぐことを学術誌に発表した。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1764号(2023.5.17)で
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