特集【機能性糖質・甘味料】 美味しさと機能性、砂糖代替甘味料が定着

 スーパーやドラッグストアの砂糖売り場の隣には、低GIを謳うアガベシロップ、整腸のオリゴ糖、カロリーゼロの羅漢果、ステビアなど、機能性甘味料の棚が拡大している。コロナ禍の内食、コロナ太り対策として低糖質の卓上甘味料が定着し、各メーカーとも、安定した伸長率と話す。一方で、ここ1~2年で低糖質甘味料を上市した製品が、売れずに棚落ちするなど厳しい競争も。低糖質だからといって簡単に売れない成熟した市場となっている。そうした中、「アガベシロップ」「ラカント」シリーズ、『きびオリゴ』などは、オーガニックなどを切り口とした差別化戦略で幅広い層に支持されている。砂糖に近い甘さがありながら、血糖値の上昇を抑えることから、スーパーや自然食品店などで人気が高い。

 

 原料サプライヤーによる機能性糖質の開発も顕著だ。食品・飲料に使われる機能性糖質は、エリスリトール、ステビア、羅漢果、オリゴ糖、パラチノース、アルロース、ステビアなど、天然由来の糖質の採用が増えている。ステビア甘味料は、塩味をまろやかにする目的で総菜や一般食品に食品添加物として長年使われてきた。近年は、技術開発が進み酵素処理による美味しい甘味としても利用が拡大。最近では、話題のドリンク『チルアウト』や『ポカリスエットイオン』にも採用されている。ステビア工業会によると、ここ2、3年は国内のステビア甘味料は200tで大きな変化はないとしながら、植物由来と糖質ゼロの機能面が食品メーカーからも再評価されているという。

 

 機能性表示食品の関与成分では、「パラチノース」が国内初受理を筆頭に、「フラクトオリゴ糖」「ガラクトオリゴ糖」「乳糖果糖オリゴ糖」「ラフィノース」「マルチトール」、最近では、「アルロース」が受理された。脂肪燃焼や腸内環境改善、持久力維持などを訴求し、スポーツ用途、生活習慣病対策、体重管理、オーラルケア用途など利用が進む。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1762号(2023.4.19)で
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