特集【セラミド】 保湿に加え、認知・免疫領域で知見

 肌の「潤いを守るのを助ける」「バリア機能を維持する」など、保湿をテーマにグルコシルセラミドを機能性関与成分とした機能性表示食品は172品に拡大(3月31日現在)。前年の同時期比で28%増加するなど、コラーゲンやヒアルロン酸を抑えて肌カテゴリーのトップ関与成分となっている。人気の要因に由来植物のバリエーションの豊富さが挙げられる。現在受理しているグルコシルセラミドの由来植物は、パイナップル、米・米胚芽、コンニャク、トウモロコシ、桃の5種類となっている。設定有効量では、ダイセルが販売するコンニャク由来セラミドが最低容量となる0.6mg。他素材では1.2~1.8mgに設定している。原料としての扱いやすさに加え、素材が持つイメージや味への影響、有効量や価格など、判断指標が数多くあるのもセラミドの特徴だ。

 

 肌の潤い維持のほかにも、セラミド新たな機能性がわかってきた。北海道大学大学院先端生命科学研究院とダイセルの共同研究では、アルツハイマー病発症予防にグルコシルセラミドが有効であることを確認。これまでアルツハイマー病モデルマウスを用いた試験での知見だったが、こちらもヒト介入試験により有効性を確認した。脳内のアミロイドβの蓄積が軽減できる可能性を示した結果となり、現在関心の高い脳機能サポートの分野での応用が期待される。また、このほどオリザ油化が樹状細胞の活性による免疫活性に関する有効性を確認。3月に開催された「日本薬学会143年会」で発表した。免疫領域については、機能性表示食品でも関心が寄せられる分野で、今後の広がりに注目だ。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1761号(2023.4.5)で
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