連載【ECビジネス入門塾⑭】 できるだけ短期間に、複数の広告手法を検証せよ

 コロナ禍で、健食ネット通販に参入する企業が増えた。ただ競合も多く、安定的な売上を維持できるケースは少ない。新規参入企業が健康食品、化粧品で利益を出す秘訣とは? ㈱真柄商品研究所・真柄一哉代表にうかがった。

 

 健康食品や化粧品は、消費者の悩みを解決する商材だ。「肌荒れがひどい」「シミが取れない」などのニーズに対して、最適な原料を仕入れる必要がある。原料にはそれぞれメリット・デメリットがある。新規参入であれば、まずは、良心的で正しい情報を与えてくれるメーカーを探すこと。業界歴の長いコンサルに頼ったり、足を使って複数のメーカーを訪問してみると良い。真摯に情報を提供してくれるか。最適な原料価格を提示してくれるか。最終的には勘に頼る部分もあるが、メーカーの善悪を見定める視点を磨くことが必要だ。また、いざ販売となった後は、商品のアップデートを常に意識すること。定期的に成分を見直し、次の戦略を立てていかないと、リピート率は上がっていかない。よくある失敗は、商品の原価を下げるために、配合成分の質を落としてしまうこと。最初はそれで上手くいったとしても、後から色々と不具合が生じる可能性は高い。特に健康食品や化粧品の場合、そこは非常にシビアだ。

 

 ネット通販を成功させるキーワードは、スピードとタイミング、センス、そして資金。広告手法が目まぐるしく変化する中で、「これが良いかも、あれが良いかもしれない」と迷っているうちに、商品の売れるタイミングを逃してしまうケースも多い。できるだけ短期間に複数の広告手法の効果を検証し、その商品に最適な販売方法を見つけることが求められる。テストの中で立てた仮説が正しいのか、商品や広告手法の善悪を見定める精度は、元々のセンスに依存する所が大きい。曖昧な効果・検証では、商品の良さを的確に伝えるデータを得る事は難しい。消費者目線で、想像力を働かせること。ここはある程度、経験を積んで、勉強していくしかない。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1751号(2022.11.2)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら