【22年上期 健食受託企業調査】 増収44%、素材ランキング「NMN」断トツ

 健康産業新聞が健康食品受託企業を対象に行った調査で、増収企業は44%で前年同期と同水準となった。132社からの回答を分析。調査は5月から6月にかけて、全国の健康食品受託製造企業(原料の一次加工受託を含む)約250社を対象に実施、過去最多となる132社から回答を得た。例年同様、売上規模は「10億円未満」が約半数。2022年上期の経営状況を聞いたところ、「非常に良かった」「良かった」の合計は35%。前年同期調査を5ポイント上回った。前年同期に22%だった「悪かった」は13%に改善。コロナによる影響から徐々に回復している様子がうかがえる。

 

 「良かった」と答えた企業からは、新規受注や海外需要の増加が要因として聞かれた一方、「悪かった」とした企業からは、コロナの影響継続、受注量減少といった声が挙がった。過半数を占める「どちらともいえない」とした企業からは、原料や資材、物流コストなどの上昇による影響を挙げる声が多かった。増収企業は44%で、前年同期調査と同水準。減収企業は34%で、前年同期の40%から改善した。景気の指標となる設備投資を上期に行った企業は46%。前年同期から7ポイントダウンとなっており、市場は回復基調にあるものの、企業によっては設備投資に慎重な様子が見える。新工場は5社が建設した。下期は半数の企業が設備投資を計画、5社が新工場建設を予定している。

 

 受注トレンドには変化も。免疫ニーズが高まった昨年は、受注が伸びているカテゴリーのトップは「免疫」だった。今回調査では、「美容・美肌」が1位に返り咲き、以下、2位が「ダイエット」、3位が「免疫」となった。人気受注素材のトップは、食薬区分の改正で新市場を開拓した「NMN」。21年上期調査で2位、21年下期調査で1位となり、NMN人気が継続している。2位の「乳酸菌」は、ここ5年の結果を見ると、いずれの年も上位に入っており、安定した受注が続いているようだ。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1742号(2022.6.15)で
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