2014年9月10日
【エイジングケア】消費を握る中高年層に向け提案活発 若年層も巻き込み、市場拡大へ

高齢化の進展に伴い、エイジングケアを訴求した健康食品や化粧品の市場投入が加速している。健康食品では、大手メーカーを中心にアクティブシニア向けサプリメントの上市が活発化。来年導入される「食品の新たな機能性表示制度」を視野に、機能性研究も加速している。化粧品では国内市場が頭打ちになる中、各メーカーからはシニア向け化粧品が多数発売され、アイテムも充実させている。さらに最近では、「お肌の曲がり角」と言われる20代後半など、若年層に向けた提案も進み、新たな広がりを見せ始めている。




■アンチエイジングに関心高い中高年層が消費をけん引
総務省が4月に発表した人口推計によると、65歳以上の高齢者は前年比110万5,000人増の3,189万8,000人で、全体の25%超となった。10年後には30%に達するとされており、高齢者層は拡大の一路をたどっている。高齢化が進む中、中高年層の消費行動が活発化している。「レジャー白書2014」では、フィットネスクラブの会員数が史上最高を記録し、市場をけん引するのが60代女性であると報告している。サプリメントの消費も中高年層が中心。総務省統計局が2月に発表した家計調査報告では、50代未満は600円に満たないが、50代になると1,148円に跳ね上がり、70歳以上は最も低い29歳以下の8倍の支出額となることが明らかになった。

中高年層がサプリメントを購入する大きな目的の1つが、「エイジングケア」だ。健康と食品懇話会が3月に発表した調査によると、栄養補給や体質改善、疲労回復などに続いて「アンチエイジング」を目的に健康食品を摂取している人が多いことが分かった。また、本紙が6月に健食受託メーカーを対象に実施した調査でも「美肌」、「ダイエット」に続き、「エイジングケア」の受注が伸びていることが明らかになった。老化の原因は、活性酸素などフリーラジカルによる体内酸化、ホルモンバランスの乱れや細胞機能、免疫力の低下などが主な因子とされている。これらに対応するサプリメントとして、エイジングケア市場には、抗酸化やホルモンバランスの改善、美肌、アイケア、脳サポート、運動機能改善などを訴求するサプリメントが流通する。主な素材は、美容系ではエラスチン、セラミド、プラセンタ、酒粕由来GABA、身体機能サポート素材では、トコトリエノール、ルテイン、大豆イソフラボン、ビタミンK2、コメ由来成分、植物発酵エキスなど。特にアイケアや脳サポートサプリ市場は、来年3 月に施行される食品の新たな機能性表示制度により、更なる市場拡大が期待されている。




■若年層も取り込み 裾野広がるエイジングケア化粧品
エイジングケア市場ではサプリメントのほか、機能性化粧品の占める割合も高い。国内の化粧品市場が2兆3,000億円前後で頭打ちとなる中、エイジングケア化粧品市場は拡大傾向にあるようだ。富士経済の調査によると、2013年のアンチエイジングスキンケア市場は、前年比3.6%増の3,480億円となった。スキンケアのほか、ヘアケア市場も拡大。女性用スカルプケアの13年市場規模は12年比7.0%増の169億円で、14年はさらに5.3%増の178億円と推計。男性用に関しても、14年の市場規模は13年比6.7%増の240億円が見込まれるとしている。本紙が6月に行った化粧品受託製造企業への調査でも、エイジングケアが最も伸びているカテゴリーであることが分かった。

エイジングケア化粧品では、シミやシワ、たるみなど加齢に伴う肌の悩みや、紫外線による肌へのダメージを軽減するもの、ターンオーバーの乱れに伴う肌トレブルや、肌が不足した栄養分を補う商品などが数多く上市されている。最近では美容液や化粧水などといった定番アイテムに加え、洗顔料やクレンジングにもアンチエイジング効果のあるものを使用する動きが増えている。また、エイジングケア化粧品は35歳以上をターゲットとする商品が一般的だが、20代後半や30代前半のアンチエイジング意識の高まりから、ターゲットが拡大している。ポーラは先ごろ、20代後半女性に向けたエイジングケア化粧品『RED B.A』を、10月から販売すると発表した。




■アンチエイジングの研究加速
アンチエイジング関連の研究も加速している。京都大学は先月末、レスベラトロールやセサミンに、アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患予防効果があることを確認、英国科学誌『Scientific Reports』誌に論文が掲載された。5月に北海道で開催された「第68回日本栄養・食糧学会大会」では、ロコモティブシンドロームや、老齢化に伴う栄養の必要性に焦点を当てた研究が数多く報告された。6月に大阪で開かれた第14回日本抗加齢医学会総会では、「歯科」「感覚器」「女性医療」「脳機能」「消化管・免疫」「循環器・血管」「代謝内分泌代謝」「皮膚科」「運動器・スポーツ」「男性医療」―― の10領域について、それぞれ複数の企業が研究成果を報告。CoQ10、アスタキサンチン、ルテイン、米胚芽油、ニンニク、アミノ酸、レスベラトロール、ボタンボウフウ、プラセンタ、ザクロなど多数の素材によるエビデンスデータが紹介された。




健康産業新聞1542号(2014.8.20)より一部抜粋
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