2019年6月12日
JADA新ガイドラインをどう読む? 求められるAD対策とは!?

 現在、アンチ・ドーピング(AD)認証は、最終製品だけでなく原材料、工場まで幅を広げている。ADに対する一般的な認知度は、まだまだ低いものの、東京五輪、ラグビーW杯などを控え、スポーツ市場が拡大する中、徐々にAD認証取得製品が市場を賑わせている。

 JADAが設置したサプリメント認証枠組み検証有識者会議は、3月「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みガイドライン」を公開した。昨年末、JADA認証が終了したことを受けて、水戸光圀の印籠を失ったメーカーにとっては、新たに道筋が示されたことで、今後、インフォームド・チョイス、NSF、BSCG、ドーピング・ガードなど民間のAD認証プログラムの活用が進むとみられる。

 同ガイドラインは、AD認証における製品・製造管理・審査、分析結果や審査状況の公開などを定めている。粉体、錠剤、ジェル、液体、カプセル形状のスポーツ向けサプリメント製品が対象となり、一般的なスポーツドリンクや食品は対象ではない。また従来のJADAマークのような認証マークはなく、認証機関がそれぞれ認証マークを付与する仕組みだ。

 新ガイドラインでは、①生産施設審査の基準、②製品分析における対象物質の範囲、③分析機関に求められる能力、認証などが示されている。①については、cGMPに相当するスポーツサプリメントに適したGMPを基準とし、認証を取得し維持することが義務化された。②については、世界ドーピング機構の禁止表の各区分について、それぞれ上位50%の物質を対象範囲とし、そのうち60%を下らない範囲の分析を行うことが求められた。③については、分析の下限値が分析対象物の性状が多岐にわたることを考慮し、液体100ng/mL、固体100ng/g と定められた。

 スポーツサプリメントの製造、販売メーカーから歓迎される一方で、生産施設審査や分析範囲については疑問の声も。生産施設審査について、一般的な健食・サプリメント製造の規範であるcGMPやGMPは、必ずしもAD認証が、製造期間に求める規範と合致していない。実際に海外のAD認証の取得において、GMP基準を満たし、製品自体からは禁止成分が検出されなかったが、認証を取得できないケースも発生している。また分析機関に対してISO17025を推奨しているが「分析精度を追求した際、アトピー用の医療用ステロイドなどの成分は、標準化された処理、手順だけでは対応しきれない」という声も。

 サプリメントメーカーは、新ガイドラインに合致していることを前提に、自社の製品企画、販売方針などと照らし合わせ、各認証プログラムを選定することが求められている。つづく




詳しくは健康産業新聞第1669号(2019.6.5)で
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