2018年10月10日
乳酸菌 大手参入で市場さらに拡大へ

■機能性ヨーグルト、売上鈍化で足踏み 加工食品は拡大基調

機能性ヨーグルトカテゴリーの定着で急成長したヨーグルト市場だが、ここに来て伸び率が鈍化、踊り場に入ったとみられる。2018年4~6月の連結決算では、明治、森永乳業、雪印メグミルクの大手3社の状況で明暗がわかれた。機能性ヨーグルト市場をけん引してきた明治のR-1シリーズは売上を落とし、プロバイオティクスを扱う同社発酵デイリー事業部の第1四半期の売上は、前年同期比3.1%減の830億円に。営業利益も減収の影響に加え、物流費や宣伝費の増加により前年同期比を大幅に下回った。一方、森永乳業では今期第1 四半期のヨーグルトの売上は138億円で前年比4 %増となり、昨年通期の対前年比率3 %減だった状態から盛り返した。

雪印メグミルクの第1 四半期のヨーグルトの売上は153億円となり、対前年比6.6%増で着地した。2012年以降、効果的なプロモーションで2 桁伸長と大幅な売上を伸ばしてきた明治のR-1シリーズだが、競争の激化によりシェアを奪われた格好となった。ヨーグルト市場全体では4,000億円規模に膨れあがり、急成長を遂げていたが、今後の伸び率は鈍化するとみられる。

停滞気味のヨーグルト市場に反して活発化しているのが加工食品への乳酸菌の配合だ。サプリメントを中心に、飲料や一般食品にも乳酸菌やビフィズス菌が採用され、乳酸菌市場を押し上げている。乳酸菌人気の要因は腸内フローラの改善を基軸とした消費者の健康への強い意識。腸内フローラについてはここ数年メディアで積極的に取り上げられているほか、販売メーカーによるプロモーション合戦も消費者の乳酸菌に対する認知拡大に一役買っている。また、最近では腸内環境の改善にとどまらない新たな訴求も積極的に行われており、多様化する健康ニーズに対応できるのも乳酸菌やビフィズス菌の強み。免疫力向上、メタボ対策、オーラルケア、肌の保湿など、バリエーション豊かな乳酸菌の登場も市場拡大の一因となっている。


■大手が相次ぎ参入 乳酸菌ブームは依然過熱

乳酸菌は、「イメージの良さや体感性からリピートを獲得しやすい素材」(サプリメントメーカー担当者)と評価が高く、青汁やスムージーなどの日々の健康維持を目的とする商品とも相性が良い。現在あらゆるメーカーが乳酸菌やビフィズス菌を配合した製品をラインアップしている。森下仁丹の『ビフィーナ』や、カルピスの『アレルケア』をはじめ、キリンの『プラズマ乳酸菌i-MUSE』、富士フイルム『ビフィズス菌・BB-12™』、日清ファルマ『ビフィコロン』、サントリー『ビフィズス菌+ミルクオリゴ糖』、日清食品『アレルライト』など、主要メーカーがこぞって商品を展開しており、関連のサプリメント市場は300億円規模ともみられる。

好調な乳酸菌市場に今年8月より本格的に参入したのがハウス食品グループ。「まもり高める乳酸菌L-137」のキャッチコピーで、先月より全国CMを展開するなど注目を集めている。同社グループの幅広い製品に乳酸菌を配合し、普及拡大を狙う。計画では2024年までに関連事業の売上額100億円を目指すとし、ウェルネス領域の中核事業の一つとして引き上げるとしている。また、同じく今年乳酸菌サプリで健康食品事業に参入したのが大鵬薬品工業。同社初となるサプリメント『フェミラクト』は、女性のデリケートな悩みに着目した商品で、2種類の乳酸菌を配合。ハウス食品グループが幅広い顧客層を対象にしたマスマーケティング戦略に対し、大鵬薬品工業はニッチなニーズに特化したコア戦略を推し進める。食品メーカーの参入はまだ続くと思われ、こうした大手メーカーの参入によって、乳酸菌市場はより一層の拡大が見込まれている。


詳しくは健康産業新聞第1653号(2018.10.3)で
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